グスク雑文
マーシリグスクの伝承
北中城村熱田にあるマーシリグスク。
通称熱田マーシリと呼ばれるそのグスクは、巨岩を擁してはいますがグスクとしては非常に小さく、拝所としての規模しかありません。
グスク=城のイメージを覆す典型では無いかと個人的には思っているのですが、このグスクに伝わる伝承もそれに相応しいと考えています。
「北中城村史」に記されていたものだそうですが、「ぐすく」に要約がありますので、それを紹介したいと思います。
括弧は管理人注釈です。
具志頭間切の容姿端麗な美男子、白川桃樽金という若者と、勝連間切浜(浜比嘉島浜集落?)の美人浜川真鍋樽の恋物語である。
昔、勝連間切に真鍋樽というという評判高い絶世の美人がいた。その噂は人から人へ、また旅人から旅人へへ伝えられていった。
その噂を聞いた樽金は、早速、真鍋樽に会い、やはり噂にたがわない美人だと思った。
真鍋樽に惚れた彼は、直ちに結婚を申し込んだ。
一方、彼女も彼に一目惚れをしたが、気品と知性に富んだ彼女はすぐに承諾せず、むつかしい謎をかけ彼を帰した。
例えば、その謎とは「今度来るときは、二頭の馬に鞍一つかけて一人で乗ってくるように・・・。」
このような謎が再三続き、彼は謎解がとけず追い返された。
失敗した彼は、彼女への思いを諦めきれずとうとう病床に伏し、「おれが死んだら真鍋樽の村がよく見える場所に葬ってくれ」と遺言を残して死んだ。
一方彼女もまた。来なくなった彼に思い焦がれ、同じ遺言を残して死んだ。
それぞれの死体は二人の思いを遂げさすため、樽金の死体は勝連間切へ、真鍋樽の死体は島尻間切(島尻郡具志頭間切?)に向かって担いで運ばれた。
途中、はからずも両者は熱田の海岸でばったり出会ったので、その背後地にあるマーシリを最適の地と定め、ここに死体を合葬し、この地を比翼塚とした。
(比翼塚 ひよくづか 愛し合って死んだ男女や心中した男女を葬った墓・塚。)
参考 北中城村役所『北中城村史』1970年
引用 ぐすく−グスク分布調査報告 (機法櫺縄本島及び周辺離島

マーシリグスク入り口
実際のところはともかく、伝承では墓として伝わっているようです。
マーシリグスクは海岸線が近いことは知っていましたが、行った事はありません。
一度行って見るのも良いかも知れません。
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